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弘前大学出版会

【hm006】寺山修司という疑問符
寺山修司という疑問符
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青森県出身の作家・寺山修司は、四十七年という短い生涯の中で、詩歌・童話・小説・エッセイ・評論といった文筆活動にとどまらず、演劇、映画、作詞など、多様な領域を横断して先鋭的な活動を行ない続けた。彼の残した作品や言葉は、没後三十年を経た今日にあっても、多くの人を魅了し続けている。ただしその一方で、現在では寺山の営為に関わる文脈の多くは忘却され、その活動が定型的なイメージで捉えられやすくなっていることも否定しがたい。本書は、弘前大学教育学部に属する八名の研究者が、寺山修司について、それぞれの専門の立場(文学、言語学、国語教育、社会学、美術…)から新たなアプローチを試みた論集である。様々な視点・テーマにもとづく本書の多角的な追求は、寺山修司という「疑問符」の力を今日において甦らせる上で、確かな意義を有すると考えられる。

レンズ越しの「宇宙人」(高瀬雅弘)
汝再び故郷に帰れず―寺山修司と故郷の再〈ソウゾウ〉(ジョシュア・ソロモン)
寺山修司の色彩世界―短歌からの分析(郡千寿子)
贋作・田園に死す(山田史生)
短歌における「私」の位相とその教材性―寺山が操る「作者の私」と「作中の私」(児玉 忠)
教材として読む寺山修司『青女論』―第七章「情熱」を手がかりに―(鈴木愛理)
寺山修司と人力飛行機(石川善朗)
機械仕掛の〈宮沢賢治〉―演劇『奴婢訓』と「(反)書物」の思考―(仁平政人)
◆資料
 情熱(『青女論』第七章)
 「情熱(『青女論』第七章)」教材の手引き〈解答例〉

人文科学

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